▼起業家File.046神森真理子さん  日本文化の伝道師

 ジャパントラディショナルカルチャーラボ株式会社 代表取締役


ジャパントラディショナルカルチャーラボ(JTCL)株式会社 代表取締役

世田谷区生まれ。小学時代は父親の仕事でベルギーへ。慶應義塾大学卒業。パリ第三大学に留学、松竹株式会社に入社。欧州生活を通じて「日本文化の活性化」という生涯のテーマを見出し、日本文化の伝道師として、伝統文化・芸能・和食・アートの魅力を発信する仕事を多数手掛ける。

 ジャパントラディショナルカルチャーラボ㈱代表取締役に就任。日本文化関連の企画コンサル、和の婚礼、日本文化を学べるwebスクール「nippon_labo」などの事業を展開。日本酒「笑酒来福」、和のアクセサリー「豆銀(まめぎん)」など、和の商品企画・開発も手掛ける。

●幼少~高校時代―
ベルギーでの経験は人生の転機。挫折を乗り越え成長を実感。

高校転校、自分の信念に忠実に挑戦!人生を切り拓いていく喜びを感じることができた‼

 

世田谷生まれ。年の離れた兄2人を持つ末っ子です。親戚の中でも私が一番年下だったので「早く みんなと対等に話せるような大人になりたい‼」と少し背伸びをする子供でした。曾祖母や祖母は 茶道、和歌、染め物、着物仕立て、屏風製作…など、日本文化に造詣の深い人でした。両親は自分 の思いを押し付けることはなく、私の意思をいつも尊重し育ててくれました。いい意味で放任主義 だったのですが、「自分は独立した個人であり、自分の人生は自分で切り開くものなのだ」と自然 に考えるようになったのです。

 

 小学校は田園調布雙葉に入学しましたが、その夏に父の転勤でベルギーへ引越すことに。日本人は 私一人だけという環境下、ベルギーの現地校に入学しました。英語の勉強はしていたのですが、ベ ルギーはフランス語圏なのでまったくわかりません。転校当初は、ひどくいじめられ、辛い日々が 続きました。暫く親にも言い出せず一人悩んでいたのですが、子供なりに、日本という国も文化も知らないから 排除するのではないかと感じたのです。そもそも現地校の子どもたちは日本人に会ったことがなく、「日本人って何者?」と異国からの不思議な転校生に違和感を感じてのことでは…と。自分が何者 であるかと同時に、日本という国や文化について理解し受け入れてもらわないことには、環境は変 わらないのだと思いました。

 語学を身につけると同時に、まずは自分の圧倒的な強みを発揮する ことで、私という人間を知ってもらうことにしたのです。語学のハンデが少なく、結果が明らかな 算数や記憶系の勉強をひたすら頑張ったり、日本のことを理解してもらおうと努力するうちに、次 第にいじめはなくなっていき、いつの間にか自分も周囲も変わり、少しずつ友人が増えてゆきまし た。ベルギーでのそうした経験のおかげで、逆境をばねに自分自身と環境を変えられるという実感を得 て、少しずつ自信がもてるようになりました。「人の十倍努力し、人の十倍謙虚でいよう」と思う ようになりました。


 価値観が異なる人、特に国籍の異なる人同士が理解し合い対等な関係を築くことは難しく、そのためには、核にある「文化」を理解し認め合うことが大切だと実感し、将来は日本文化を海外に伝え る活動をしたいと、漠然と考えるようになりました。帰国後は、今度は帰国子女としての違和感を指摘されたり、自分のアイデンティティが揺らぐこともありました。しかし、ベルギーでの経験のおかげで、人はそれぞれに異なった価値観をもち簡単には分かり合えないことが自分の中では前提となっていたので、理解してもらえるように必死に伝えて、少しでも伝わった時には感謝できるようになっていました。自然と友達も増え、学校が心から楽しいと思えるようになりました。また、悔しさや逆境をばねに、学年で一番の成績をとる、中学の入学式で新入生代表の挨拶をするなど、自分で定めた目標にむけて努力をし、目標を達成することで、アイデンティティを保っていました。

 

 小中高一貫校でしたので、中学・高校と内部進学。できるだけ学校以外の世界も見るようにしようと、ボイストレーニングや演技のレッスンにチャレンジ。表現することが好きでしたし、価値観の 異なる多くの人と出会い交流したいと思ったからです。そのレッスンに通う人の目的意識や夢を叶えたいという情熱に圧倒され、大きな刺激を受けて「このままではいけない!自分自身で開拓した 環境の中で挑戦し続ける生き方をしたい!」と環境を変えることを決意し、転校することに…。

 

 そして、様々な新しい環境を模索する中、品川女学院に辿り着きました。校長先生(現職)の教育方 針や凛とした存在感に大きな魅力を感じたからです。色々な葛藤の末の転校、信念をもって自分自 身の価値観をもとに選択判断し行動するという経験を積めたおかげで、人生の舵を自分自身がとっ ているという意識をもってすごす毎日はあらゆることに前向き・積極的になることができ、充実した高校時代を過ごすことができました。


●大学時代、起業のキッカケ

欧州での経験から、日本文化に関わる事業を志すように‼

松竹、ベンチャー企業で貴重な経験・人脈形成を‼


大学進学は、中学生の頃から福澤諭吉先生を尊敬していたので、慶應義塾大学に行こうと決めてい ました。江戸時代に3度も欧米渡航し強い日本を創ろうと情熱を燃やした使命感に、子供ながらに 親近感を抱いていたのです(笑。また趣味で翻訳の勉強をしていたり、文学部の先生の著書に感銘を受け ていたこともあり、文学部を受験し合格しました。

 

 大学入学後は、将来の仕事につながる経験を積むため文化芸術・映画について文化大国、フランス の大学で学びたいという思うが強くなりました。そしてパリ第三大学(ソルボンヌ大学)への留学試 験に挑戦・合格し、渡仏することに。パリでの留学生活はベルギー時代とは異なり、親日的な人も 多く、すぐに周りと仲良くなりました。「日本映画」といえば、小津・黒澤明・宮崎駿監督などが 特に人気が高く、日本文化全般に興味を持つ方がとても多かったのです。日本人が少なかったため 日本代表として、日本という国や文化全般について日々様々な質問をうけるのですが、相手が求める深さ・レベルまでは答えることができませんでした。

 彼らは家庭においても学校においても、幼少期から文化芸術に触れる機会、自国について学ぶ機会 が多く、そうしたことについて日常的にディスカッションしていますので、彼らが語るのと同等のレベル で自分の国のこと・自国の文化について語ることができなかったのです。この経験から、日本人が自国文化について学ぶ機会が圧倒的に少ないことに危機感を覚えました。 自身のアイデンティティの根幹にある自国のことを理解しきちんと自分の言葉で語ることができなければ、異国の人と本質的な人間関係を築くことができず、真の意味での国際人になることはできないと強く感じたのです。

 

そこで、日本文化の魅力を海外の人に発信するだけではなく、日本人自身が自国の文化を深く知る 機会・土壌を作らねばと考えるようになりました。 大学では、映像ビジネス、各国の文化政策、芸術文化活動の支援、人材養成、文化保護や活用など 多くの事を学びました。留学中の学びから「芸術文化の従事者に対する支援、お客様側の教育 支援の必要性」を感じていました。また世界各国から集まった多国籍の仲間との出会いを通じて、多くの刺激、学び、感動がありとて も充実していました。

 

 留学前から就職活動を意識して、様々な業界のOBOG訪問でお話を伺っていました。そして帰国後、 「日本文化に関わることをやりたい!」「日本と海外の架け橋になりたい!」という思いから、歌舞伎や映画など日本の文化に関する事業に携わる松竹株式会社を志望し入社。ファイナンス部門で、 ビジネス全体を俯瞰的に理解するスキルを身に付ける良い経験を積むことができました。また社外 の方々との定期的な勉強会も主催し、高い志を持って社会変革を目指す起業家の方々との出会い・ 交流を積極的に行ったお陰で、大きな刺激を受けました。そんな経験が私を新しい環境へと導いて くれたのです。「経営者的なマインド・スキルを叩き込まれるような厳しい環境で仕事がしたい!」 …と。

 

 そして、マーケティング支援のベンチャーに転職することに。大企業からベンチャー企業への転職 で大きなカルチャーショックもありましたが、経営企画、広報・マーケティング担当として経営者 の傍で多くのことを学ぶことができました。

 

●起業の決断、起業―

「日本文化を通じて人々の生活をより豊かに」することを目指し、ジャパントラディショナルカルチャーラボを創業‼代表に就任‼

 

ベンチャー企業での仕事をスタートし、しばらくしてから並行して現在の事業の前身となる活動を スタートしました。

 文化的な協会やNPOの立ち上げ、事務局としての活動、日本文化・芸術・食にまつわるイベントの 企画・運営、執筆・講演・メディア出演といった発信する機会など、ベンチャー企業の本業にコミ ットメントしながら、比較的自由な環境を頂いていましたので沢山の挑戦・失敗を重ねながら多方 面に活動しました。

 

 そして会社がグローバル企業と統合することが決定したタイミングで、私自身も次のステージに進む時機だと、背中をおされるような出来事が重なり、勤めていた会社を退職し、ジャパントラディ ショナルカルチャーラボの事業に、全身全霊を賭けることを決断しました。日本文化の活動もお客様や支援者にも恵まれご依頼も増えている時期でしたので、今しかないと考えたのです。

 

 現在、「日本文化を通じて人々の生活をより豊かに」することを目指して国内外のお客様にむけ事業を展開しています。日本文化に関連する企画、コンサルティングのほか、企業とコラボレーションし、和の商品・サービスの開発なども行っています。

 

●起業後のエピソード―

日本文化関連の多岐にわたる事業を展開‼

いつでもどこでも気軽に日本文化を学べるwebスクールを開校。

 

当社の法人向けのサービスとしては、金融機関・旅行会社・百貨店・ホテル・飲食店・メーカー・ ラグジュアリーブランドをはじめとするクライアント企業様の会員様向け企画を定期的に支援さ せていただいています。 また、団体・協会様向けの日本文化企画のご依頼も増えています。GAISHIKEI LEADERSという外資 系日本法人のエグゼクティブのコミュニティよりご依頼いただき、和魂洋才をキーワードにされて いる皆様に、日本文化を体感する企画を実施させていたいています。

 老舗企業様との取り組みにも力をいれています。享保年間に創業した老舗企業数社様が、継続的に お客様とつながる企画を開催しているのですが、来年には創業300年を記念し大きな感謝祭を計画中です。この他、神田明神様の文化事業「明神塾」のような神社様の企画などにもご協力させてい ただいています。すでに日本文化に興味を持っている方々を対象とする事業とともに、日本文化に対するハードルが高いイメージを払拭し、日本文化になじみがなかった方々にも気軽に体験し、興味を持ってもら うための事業にも力を入れています。

 

 2014年6月には日本文化をいつでもどこでも気軽に学ぶことができるwebスクール「nipponlabo(ニッポン ラボ)」を開校しました。サイト上には一部英語の記載がありますが、レッスンは日本語がある程度分かる方を対象にしています。現在公開しているレッスンは「10品でわかる和食の魅力」「一人でできる!着物の着方・楽しみ方」「5分で学ぶ日本舞踊の基本」などで、1レッスン500円(入会金・年会費無料)で受講できます。このwebスクールはインターネットをよく利用する、若い世代を含めこれまで日本文化にふれる機会の少なかったお客様にも日本文化を知ってもらうためのきっかけ、はじめの一歩と位置づけています。


そして、より深く体験したいという方向けにwebスクールと連動したリアルなお稽古・イベントの 機会を提供することで、日本文化とその核にある心まできちんと発信・継承していきたいと思って います。気軽にサイトをご覧いただけたら嬉しいです。

 

 また日本の結婚式を通じて日本文化の魅力を発信する情報サイト「和∞結 (わむすび)」をスタート。 婚礼は身近な家族や友人を招いての人生における一大イベントです。和の婚礼には、日本の伝統・ 風習など沢山の要素が凝縮されていて、人生の節目の体験が日本文化と結びつけば、和の継続的な繋がりを生み出すキッカケになると考えたからです。これまで日本文化になじみがなかった方々から、「これ(当社の企画)をきっかけに、日本文化のよ り深い体験をしたいと思うようになった」「自分にはハードルが高いと思っていた日本文化の世界 を身近に感じることができた」というような言葉をいただけたことが嬉しくとても励みになっています。

 

●クラウドファンディング挑戦‼

界中の人が気軽に日本文化を学べるWebスクールを作りたい‼

日本文化の魅力を国内外に発信し、活性化・振興に貢献したい‼


訪日外国人向けのツアープログラムの企画、外国人のお客様の日本での観光案内などをさせていた だく中で、日本文化をより深く体験したいという海外のお客様からのニーズが著しく増えているこ とを感じていました。

 
webスクールでも、開発当初より、第2のステップとして、日本文化に興味をおもちの外国人のお
客様向けにもレッスンを開講することを目指していました。日本文化・和のお稽古にふれる機会が少ない海外の方々にも、日本文化を身近に体験するはじめの一歩を創ることで、日本という国・文化に興味をもち、日本を訪れたり、深く学んだりするきっかけになれば。 そんな思いから、海外版のレッスンを作るために、クラウドファンディングを使って一部の資金を募ることにしました。

 

日本文化の魅力を世界へ届けるというプロジェクトについて多くの方々に知っていただき、共感し、第三者としてではなく自分事として一緒に取り組んでくださる仲間を探すのに「クラウドファンデ ィング」は一番の方法だと思い、一歩踏み出すことにしたのです。開始まで不安も多く悩みましたが、クラウドファンディングへの挑戦を通じ、多くの方にご賛同いただき、沢山のご支援や応援コメントをいただきました。おかげさまで、当初の目標を大幅に越える326%の達成率で、無事プロジェクトを成立させることができました。

 

海外向けのレッスンは、外国人の皆様にむけてお届けするとともに、日本人にとっても、日本文化について海外の方にご紹介する際にお役に立てるものを目指しています。クラウドファンディングのプロジェクトを成立させることができ、ここで得られたことを、 今後、クラウドファンディングにチャレンジする方のサポートやまた別の形で私自身が挑戦させていただく際に活かしたいです。。日本文化の事業を展開する中で、海外での経験、松竹やベンチャー企業での経験などこれまで歩んできた道、経験から得ることができたものをよい形で価値化し、社会に還元できたらと思っています。


●近況と今後の目標―
2020年東京オリンピックに向けて世界展開‼

異業種コラボや新しいアプローチにより日本文化の裾野を広げたい‼


現在当社の事業は、国内向けのサービス提供が中心ですが、クールジャパン関連の企画、日本国内での在日外国人・観光客向けの企画の新しい取り組み、ご相談をいただく機会も増えています。

2020年の東京オリンピックに向けてさらに日本の魅力を海外に発信し、日本文化のプレゼンスを高めること、またそれをインバウンド観光とつなぐ継続的な文化関連事業に発展させたいと思います。日本文化産業に消費が回る機会・仕組みを創出し、当社も利益を上げ続けることで日本文化に光を 当てる一助になりたいと願っています。 


 
▼神森真理子さんの座右の銘

『夢なき者は理想なし。理想なき者は信念なし。信念なき者は計画なし。計画なき者は実行なし。実行なき者は成果なし。成果なき者は幸福なし。ゆえに幸福を求むる者は夢なかるべからず』渋沢栄一

『本当に国際的というのは、自分の国を、あるいは自分自身を知ることであり、外国語が巧くなることでも、外国人の真似をすることでもない』白州正子

ジャパントラディショナルカルチャーラボ株式会社(JTCL)サイト  http://jtcl.co.jp

〇日本文化を学べるWebスクール「nippon labo」サイト http://nipponlabo.jp/

〇JTCL FBページ :  https://www.facebook.com/jtclabo

〇nipponlabo FBページ :  https://www.facebook.com/nipponlabo/

〇神森真理子FB個人ID  https://www.facebook.com/mariko.kamimori
〇クラウドファンディング プロジェクトページ  https://readyfor.jp/projects/nipponlabo


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