▼起業家file.018 悠木そのまさん (有)アリーナ・アドヴァンス 代表取締役

(プロフィール概略) 
ワークスタイルデザイナー。人材開発プロデューサー。(本名:犬塚尚美)
1959年愛知県刈谷市生まれ。小1で作文が入賞して「表現」の喜びに目覚め、憧れた職業はファッションデザイナー。中学、高校では演劇部でプロデュースを担当し、「クリエイター」の芽を育む。慶應大学法律学部へ進学したものの、ドイツ文学研究会に所属、広告代理店でコピーライターのアシスタントを経験。
㈱丸紅石炭部(部長秘書)へ入社するが、「やりたいことをやるのが人生!」と一念発起して、フリーのコピーライターとして起業。’88年慶應大学商学部へ学士入学し、卒業後、東海総合研究所へ入社。CS経営を担当し、露出度NO.1の経営コンサルタントになる。’01年(有)アリーナ・アドヴァンスを設立して再起業。セミナー・研修のプロデュースを行い、講師、ファシリテータとして東名阪を中心に活動。「段取り力開発セミナー(産能大)」が大ヒットし、新著「面倒くさがり屋でもうまくいく ラクな段取り!」を発刊、人気上昇中。

●幼少~会社時代ー
作文を書く、芝居をプロデュースする、表現する喜びに目覚めた。
大学時代、広告代理店でのコピーライティングとの出会い・・・。

 

 1959年愛知県刈谷市に生まれました。祖父は「練炭火鉢」の発明者で、石鹸メーカーの創業者。祖母の実家が養蚕業だったため、蚕の油から石鹸を作ることに成功し、戦後のモノ不足の波にのりました。父たちは兄弟で会社を継ぎましたが、大手石鹸メーカーの躍進で経営危機に。突破口として開発した化学洗浄剤「パクナ」を売り出すため、父は東京営業所を開設して赴任します。わたくしが、幼稚園の年長クラスのときでした。


「読み書き算盤」が必須の商売人の家に生まれたわたくしですが、幼い頃から「算盤」には関心がなく、一方で、三歳でひらがなが読めるようになって、幼少のころは絵本ざんまい。小学校1年生で、ピアノの発表会の作文が文集に入賞して、「表現」の喜びに目覚めました。小学2年生で横浜に転居、その頃に憧れた職業は、ファッションデザイナーでした。小学校の授業や中学校の学園祭では、芝居のプロデュースを経験。父の転勤に伴い愛知県立刈谷高校に進学しますが、そこでも演劇のほか書道、合唱などの文化活動にいそしみ、クリエイターとしての芽を育み続けました。そんなわけで、大学は文学部に進みたかったのですが、願書提出の時期に、家族が暴力団関係者との交通事故で理不尽なトラブルに巻き込まれ、これを機に弁護士になろうと決意して、志望を変えました。当時、「弁護士になるなら中央大学」の時代でしたが、船会社に勤めていた慶応ボーイ(笑)の叔父に憧れて、慶應大学へ進学しました。

入学早々、法学には馴染めず、後に「おニャン子先生」として知られるようになった深田甫先生の「ドイツ文学研究会」に出入りするようになりました。先生と文学青年たちの議論はとても難解でしたが、音楽のように聞き流しながら(笑)、言葉の森を楽しみました。その頃、糸井重里さん、中畑貴志さんなどが登場し、コピーライターという職業が注目されはじめました。就職を前に「書くこと」を仕事に…と考えていたわたくしは、「これだ!!」と直観。宣伝会議の「コピーライター養成講座」に通学し、そこで隣合わせた初対面の同級生から「広告代理店でアルバイトしない?」と声をかけられ、マッキャンエリクソン博報堂でコピーライターのアシスタントをしました。いまにして思えば、この経験がキャリアのベクトルを決めたといえます。

しかしながら、就職は紆余曲折があって、㈱丸紅へ。配属された石炭部で部長秘書となりました。皇居を見渡す眺めのよいオフィス、定時に帰れて、お給料もよく…。とはいえ、本来進みたい道を中断して入社した職場です。仕事内容もワークスタイルも、性に合いません。ストレスが原因で、体調不良におちいりました。入社から1年、ついに丸紅を辞めることを決断。石の上にも三年を待たずしての退職にあたっては、忸怩たる想いもありました。紹介者である叔父のもとへ、父とともに侘びに行ったときの情けなさを今でも覚えています。
 

●1回目の起業、そして実家へー
24歳、いきなりフリーのコピーライターとして独立。
自由な立場で思いっきり自己表現がしてみたい意欲に駆られた!!

 

 ’83年7月フリーランスのコピーライターとして独立起業、24歳の時でした。とにかく、「やりたいことをやるのが人生!!」という思いに駆られていました。ストレスも消え、前向きな気持ちになると、体調も快復し、次々と大手企業さんの広告に携わる機会に恵まれました。広告代理店でのアルバイトで培った人脈があったのと、女性視点のクリエイターもまだまだ少なかったからでしょうか。自分の書いたコピーが雑誌に掲載されたり、屋外や車内の広告で目にしたりする喜びにわくわくする毎日、経済的にも自立できて、とても幸せな時期でした。

にもかかわらず、2年ほど経った頃、「この仕事は、自己表現ではない」という疑問にとらわれました。それなりの評価もいただき、安定収入もある中、クライアントさまの代弁をこのまま続けていくのか、キャリアチェンジするのか、自問自答がはじまりました。そして、明確な答えを出しきれないまま、実家のある愛知県に居を移し、コピーライターを当面、続けることにしました。85年26歳のときでした。ところが、地元に望むような仕事はなく、2年ほど、暗中模索の日々が続きました。

●再度の学業、就職、そして起業の決断ー

88年慶大商学部に学士入学、マーケティングで有名な村田ゼミへ。
シンクタンクへ就職後、再度独立起業。

 

28歳になり、慶應義塾大学商学部3年に編入しました。広告宣伝業での経験を活かして、マーケティングのコンサルタントへ転業しようと思いついたのです。村田昭二ゼミに所属した後、2年間は猛勉強して、オールAの成績で卒業。在学中に「サービスマーケティング」という分野に出逢い、ふたたび「これだ!」と直観したのが、この後のキャリアを拓きました。

というのも、90年3月30歳で㈱東海総合研究所(現三菱UFJリサーチ&コンサル)に入社して、専門分野を「サービスマーケティング」と自己申告したところ、ほどなくCS経営(
Customer Satisfaction Management)がブームになったのです。CS経営はサービス戦略によって、リピーターづくりをめざす経営手法です。バブル崩壊後の対策として、ホテル業・レストラン業・小売業はもとより建設業、行政などでも導入され、コンサルティングの依頼がとぎれませんでした。取材活動や講演活動にも恵まれて、出稿と出講の露出度で、社内NO.1の経営コンサルタントになりました。生涯の友といえるワインを本格的に飲み始めたのも、この頃。年に数回、海外にも出かけて見聞を広げ、仕事や趣味をとおして、たくさんの充電をした30代でした。

ところが、'99年の銀行再編で社内環境が変わり、職場のムードが窮屈になりました。知人が起業したことにも刺激を受け、’00年の年明け早々に在職したまま、有限会社アリーナアドヴァンスを設立。そもそも入社前から独立を希望し、35歳ごろからはタイミングをはかりながらも、事業内容を固められずにいました。会社を設立したからには…というので、あわてて「ネタ」を探すうちに、学生の就職指導に気持ちがひかれました。そんな折に「キャリアカウンセラー」という資格が誕生したことを知り、またしても「これだ!」と直観して、21世紀を目前に退職を決断。’01年1月末に退職して、翌日の2月1日に開業いたしました。
 

●起業後のエピソードー

仲間づくり、社会貢献のための新しい仕組みが必要。
NPOキャリアデザインフォーラム(CDF)設立、プロ講師養成スクール開校!!

 

 

開業早々、キャリアカウンセラーの資格を取得して、キャリアデザインセミナーの営業をはじめました。翌年’02年5月には非営利団体であるNPO法人キャリアデザインフォーラム」も設立、11月には「キャリアカウンセラー養成講座(日本マンパワー)」のインストラクターにも採用されました。キャリア支援へのニーズが高まる中、セミナーの依頼が急増し、売上げは年々、倍々に伸びていきました。CS経営と同じように、キャリア支援がその後の10年を支える大きな柱になってくれました。

わたくしの座右の銘は「すべては夢からはじまる(ウォルト・ディズニー)」、弊社の経営理念は「夢づくり、人づくり」です。人材開発プロデューサーとして、開業からずっと、人材育成の仕組みと仕掛けをつくり続けてきました。そんなわたくしにとって、研修やセミナーのプロデュースもNPO法人という組織のプロデュースもそれぞれ、働く人がいきいきと楽しく働くための仕組みといえます。そして、「プロ講師養成スクール」も仕組みのひとつ。これは人づくりのプロを養成したり、人づくりのプロが相互研鑽したりするプラットフォームとして、’05年に開校しました。

福澤諭吉先生が説いた「促育」を理念に掲げ、経営コンサルタント時代からのブレーンである高野登さん(元リッツ・カールトン・ホテル・アンド・カンパニー日本支社長)や梅本和比己さん(チーム医療㈱ 代表取締役)、世界でたった10人の全米イメージコンサルタント協会イメージマスターの大森ひとみさんなど、カリスマ講師たちの協力をあおいでいます。いまでは、経営者、管理者、教員などが集まり、教え育てるよりも促し育てることを喜べる指導者をめざして、育成の哲学とメソッドを分かち合っています。
 

●今後の夢・目標・生き方についてー
シャツブランドの開発、復興支援・・・やりたいことはいっぱい。
「ワークスタイルデザイナー」を目指したい!!

 

人には誰にも、ふさわしい場所があります。その場所を探して、キャリアチェンジを繰り返した時期もありましたが、ふさわしい場所は天から与えられ、自ら耕していくものです。わたくしもそろそろ、天から与えられた場所に落ち着き、耕しに打ち込もうと思っています。具体的には、社会の役に立つ思想やアイデアを出版やセミナー、ワークショップをとおして社会に伝え続けていくことです。

開業からずっと、人材開発プロデューサーという肩書で活動してきましたが、’11年からは「ワークスタイルデザイナー」という肩書も使い始めています。「Pr.Sonoma」というブランドを立ち上げて、シャツのプロデュースをはじめたからです。この事業も一見、安直な思いつきの事業のように見えますが、わたくしのホームベースである「キャリアデザイン」とかかわっています。働く人たちのスタイリングをとおして、キャリアづくりの支援をめざしているからです。特に、働く女性が働く女性としてもっと尊重され、女性としても大切にされるには、内面のみならず外見のスタイリングも欠かせません。昨今、クールビス、ウォームビスの時代になり、それでも、男性は襟のあるジャケットかシャツを着用しているのに、女性はルーズなカットソーやニット。これではマナー違反ですし、なによりも、外見がルーズでは、ビジネスパーソンとして軽く見られかねませんから…。

将来的には、再チャレンジをめざす女性のためのビジネス商材として、「Pr.Sonoma」のシャツを活用できないものか、検討中です。このアイデアが佳きものであるなら、いずれ、世に広がるだろうと信じて、ゆっくりと構想を温めています。それよりも先に進めたいのが、東日本大震災の復興協働活動です。’12年に3.11復興協働アクトチーム「一緒にがんばろ~ず!」を結成し、日本メンズファッション協会さんが主催する津波遺児支援のための「ブルーローズキャンペーン」を応援してきました。今後は独自の協働活動として、被災地の皆さんと一緒に被災地の未来を考えるワークショップを開催していく予定です。これは佳きアイデアですから、きっと、被災地に広がっていくでしょう。

社会のためにプロデュースしたいことはまだまだありますが、わたくしは起業家ではあっても事業家ではなく、クリエイターです。ひとつずつ丁寧に手間ヒマをかけて、やり遂げていくのがマイウェイ。これからも夢づくり、人づくりを展望しつつ、佳き思想、佳きアイデアを根気よく社会に広げていくために、着実に歩んでいきたいと願っています。

●新書出版の経緯と想いー
「段取り力開発セミナー」のヒットから新著出版へ。

’07年からスタートした「段取り力開発セミナー(産能マネジメントスクール)」が大ヒットして、今年4月、新著「面倒くさがり屋でもうまくいく ラクな段取り!(略称 ラク段)」の出版につながりました。「ラク段」はタイトルからは安直なノウハウ本のようですが、日本を元気にするために書き下ろしたソーシャルチェンジ本(笑)です。段取りが面倒くさいという若手、段取りが苦手な若手が増えて、企業のあちこちに非効率が発生しています。そこで、段取りが面倒くさかったり苦手だったりする若手が段取りをラクにマスターしたならば、日本の企業と日本経済が元気になるのでは…と考え、書き下ろしたのが「ラク段」です。

その発端は、プロ講師養成スクールの協力者である高野登さんに「働く人たちがみんな、幸せになれるように、キャリアの段取りについて書きたい」と打ち明けたことでした。高野さんは「佳き思想は必ず世に広がる!」と、その場でかんき出版さんに電話をしてくださいました。出版の内容は「キャリアの段取り」ではなく「ラク段」に代わったものの、執筆では「佳き思想は必ず世に広がる」という言葉を思い出しながら、どのように書いたら伝わるだろうか、どのように書いたら読者の役に立ち、社会のためになるだろうか、そればかりを考えていました。そして、あれこれ考えなくても、
直観的に理解できるような構成やデザイン、イラスト、文体を駆使して、「ラク段」は生まれました。仕事の進め方を示しながら、何のために働き、何のために生きるのかをも問いかけました。キャリアの専門家としては、「幸せな将来を段取りするためのキャリアデザインの本」と呼びたい想いです。
  


●悠木そのま、私の座右の銘  

 「佳き思想は、世に拡がる」

 「すべては夢から始まる」

 



 ▽有限会社アリーナ・アドヴァンス 

 http://arad.co.jp/

 ▽プロ講師養成スクール

 http://www.prokoushi.jp/
 ▽NPO法人キャリアデザインフォーラム(CDF)

 http://career.gr.jp/

 ▽Pr.sonoma(シャツブランド)

 http://sonoma.ne.jp/

 ▽日本プロフェッショナル講師フォーラム

 http://www.pia-j.org/

 

 

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