▼起業家File.039古久保俊嗣さん  NPO 法人エガリテ大手前 代表


(プロフィール) NPO法人エガリテ大手前 代表

1954年大阪府岸和田生まれ。府立大手前高校から一橋大学へ進学、学園祭実行委員となり大きな自信を付ける。住友商事入社、米国住商では青色LED事業、太陽光発電パネル事業、インターネット事業など時代の最先端事業に関わり成果を収める。
母校の同窓会で再会した旧友と「男女共同参画社会の創生」で共感し、’04年「NPO法人エガリテ大手前」を起業。「家庭参画を促進するソフリエ」「社会参画を促進するIQNOH」など独自プログラムを開発し、全国自治体と協働して普及を図っている。「次世代環境育成ランキング」など行政チェックのユニークな機能もある。

●幼少~就職―
名門大手前高校に進学するも、落ちこぼれて…。

大学祭委員で自信復活「30代で企業経営」の夢を抱くまでに。

 

1954年大阪府岸和田市で、サラリーマンの父と大学研究者の母との間に3兄弟長男として生まれました。幼い頃から典型的な「かぎっ子」で、帰宅すると教科書を放り出して、山野を駆け回っていた小学生時代。中学では陸上部に入部、1年生で市内優勝して期待されましたが、その後は鳴かず飛ばずで…(笑。

高校は府下の秀才が集まる屈指の大阪府立大手前高校へ進学。ところが入学二日目には「頑張って落ちこぼれるか」「頑張らずに落ちこぼれるか」を悩み、早くも後者を選択してしまったのです(苦笑。落ちこぼれ仲間たちと、どこまで勉強しないかを競ったり、教科書は学校のロッカーに入れたまま一度も自宅に持ち帰らない、試験勉強も絶対しないと宣言するようなダメダメ学生でした、…そして当然のように浪人(苦笑。

一浪して一橋大学商学部に入学。高校時代の劣等意識から同窓生のいない大学に入りたいと思い、過去10年間一人も入学者がいなかった一橋大を選びました。親や旧友から離れ、初めての東京での一人暮らし、1年時から大学祭の運営委員になって、イベントの企画運営、大学当局や地元自治体職員との協力・調整などを担当、大人や社会と係わることが私の性分にあったようです。当時でも年間予算1千万円を超える全国最大規模の大学祭で、2年時の創立100年祭では多額の損失を背負い、3年の大学祭でその繰越損を健全化するなど、学生にしては貴重でビッグな体験をして、ようやく青年らしい自信と希望を取り戻すことができました。

大学では経営史を専攻し、特に事業経営に興味を抱いていたので、就職先は商社を選択。この頃は安宅産業の倒産処理で伊藤忠が新卒採用を中止したり、第二次オイルショック直前の不況期でしたが、第一志望の関西系商社(住友商事)から内定をもらうことができました。当時の夢は 大きくて「30代で企業の経営をする」ことでした。

    

●サラリーマン時代

人事部、営業部、NY赴任…青色LEDや太陽光発電の事業拡大に貢献。

学生時代からの「企業の経営をする」夢を40歳で実現‼。


’78年4月住友商事入社。新人研修の「抱負と決意」で、「今年入社91名は全員が社長になる‼」と発表して、参加していた管理職から「バカなことを言うな」と叱責されました。「事業範囲が大きな商社が分社化するのは必至。全員がそれぞれの分野で社長になる気概は当然」と説明しましたが、笑われるばがりでした。しかしその5年後、社長が「1000名の社長を創る‼…」と分社化宣言、大いに溜飲を下げました。

 

最初の配属先は人事部(9年)へ。「学生人気ランキング調査」に着目し、就職情報R社とタイアップして調査を意識した学生向けの徹底的なPR作戦を、当時としては破格の予算を投入して展開したのです。他社はまだほとんど取り組んでなかったため、ある調査では住友商事が1位に(まだ売上高で商社の4-5位を争っていた時代)。その後、他社も目覚めて激しい学生向けの企業PR競争時代へ突入。住商がR社急成長の発端を担ったのかも知れません(笑。


’90年異動でNYの米国住商非鉄製品課長へ。着任早々輸入関税率の変更で、主力の銅管が輸入不能になるという不測の事態に遭遇。初の新素材専門家として赴任し、日本時代に仕込んでいた「青色LED」メーカーへの事業投資を成立させ、対日製品輸出が始まったのです。一方で同社事業の急拡大でIPO計画に参画して2年後にNASDAQに上場。米国内および日本での投資家説明会なども実施。これ以降、私の部隊は、事業投資を中心にしたビジネス展開に軸足を移すことに・・・。

次に着目したのが太陽光発電です。全米第3位の太陽光発電モジュールメーカーを三洋電機と共同買収し、私は副社長に就任。学生時代の夢であった30代での事業経営は果たせませんでしたが、40歳で夢を実現することができまたのです。国際合弁会社の経営では、様々な文化摩擦に遭遇しながらも、翌年から法制化された日本の太陽光発電補助金によって、需要が激増し工場拡張移転など、メーカー経営の醍醐味に味わうことができました。またインターネット黎明期に開始した貿易手続き・輸送・決済などの包括的なB2Bインフラ事業(住商とシンガポールとの合弁会社)が顧客獲得に苦戦。事業立直しが本職のようになっていた私にお声が掛かり、立直しのためにオークランドに。基本事業の見直しをしつつ、住商社内の自動車本部の参画を促進すべく様々な活動を並行して実施し黒字化を実現、…その後のグローバル企業の再生コンサルティングのノウハウを蓄積することができました。
 

  
  

●起業のきっかけ、決断―
国際舞台を飛び回る中で、旧友との再会…男女参画がテーマに。

新しい社会貢献の仕組みを創りたい‼とNPO組織に急進展。

 

多忙極める仕事の中で、高校の同窓会で卒業以来30年ぶりに旧友と再会したことが私の人生の大きな転機となりました。母校の大手前高校は、前身が大阪第一女学校、女性上位とも言える校風でした。30年ぶりの再会でも、女性達がその後どのような人生を歩んでいるかに興味がありましたが、1名の例外を除いて全員が専業主婦で、就職経験のない人までいたことに少なからず驚かされました。

大手前高校は、日露戦争時に、卒業生が女学校を設立した歴史を持ちます。当時大阪には女学校が2校しかなく、女子教育の機会はほとんどなかったのですが、卒業生たちは夜間簿記学校の昼間の教室を借りて、教壇に立ったそうです。それから100年、女子教育の状況は改善したようですが、男女共同参画はまだまだです。そこで「男女共同参画社会の構築支援」をテーマに、NPOをスタートしよう‼という展開になったのです。法人名称は「NPOエガリテ大手前」、その後同窓生色は薄くなり、現在は開かれたNPO組織になっていますが、この理念と問題意識は、NPO参加者全員に共有され、日々の活動の原動力となっています。


男女共同参画を考えるうちに、家族関係に関心が及び、「子供が欲しい夫婦の意識に変化はないのに、なぜ少子化が進むのか?」の問題意識に行き着いたのです。そこで、首都圏での対面調査(300人規模)を行い、祖父母世代、父母世代の育児の意識調査を実施した結果、①祖父の孫育ての意欲が予想以上に高い、②母は施設保育よりも親族による家庭内保育を求めている、③祖母と母は祖父の育児参加を想定していないという結果が出ました。そこで、祖母、母から信頼されていない祖父の育児知識・技能についての研修を企画し、認定資格化することで、家族内の信頼・安心に繋げられると思ったのです。資格の名称は「ソフリエ」とし、対象年齢層の中心であった「団塊の世代」の男性を意識しつつ、新しいライフスタイルを提案することとしました。祖母は既に育児要員としてカウントされているが、祖父が手を挙げて参加すれば、父母や祖母の負担は大きく軽減され、母側のみならず、父側の祖父母の育児参加を促進することで、以前は全て母側の祖母一人が負担していたものが、4人で分担すれば負担が大きく軽減され、頼む側の父母の心理的負担も軽くなります。この新しい「ワークシェアリング」をきっかけに、遅れている祖父の家庭参加が促進され、さらにその先には、祖父の地域参加への道もつながると考えたのです。


●起業のエピソード―

「ソフリエ」講座は普通の市民の知恵の結集で、自治体協働を目指す‼
当初4-5年はNGが続くも…北九州市で採用されたことが大きな弾みに。

 

ソフリエ講座プログラムの開発には、子育て経験者の知恵を結集しました。あくまでも姿勢は「普通の市民の知恵の結集」であり、専門家は医療従事者の参加にとどめました。そのために、昔の子育て事情をベースに、現在の子育て事情の勉強を一つ一つ進めました。そんな中で、ぜひ将来に残してほしいこともピックアップして新たに生まれた研修プログラムが「子育て今昔物語」です。両親と祖父母の2世代が、子育てについての情報を共有する場で今では全国で開催されています。


「ソフリエ講座」資格の普及にあたって、自治体と協働で推進することを決め、自治体への政策提案を進めました。多くの自治体で「提案制度」があり、第一次審査は有識者や市民が行い、「ソフリエ講座」は第一位で通過することが多かったのですが、第二次審査は役人の方々が半分入ってきて「実績は?」「応募者はいるの?」などの質問が中心になり、最終審査では全員役人になり選外になる。当初4-5年はこのパターンを繰り返し負け続けました。そんな中で時代も変化して、一つの自治体(北九州市)に採用して頂いた途端に、続々と他の自治体からも声が掛かるようになったのです。最初の数年間は「お蔵入りかも?」という不安とストレスが強かったのですが、成功を信じて地道に提案を繰り返したことが良い結果に繋がったのだと思います。そして2011年には、「祖父、ソフリエになる~新米じいじ初めての孫育て(メディカ出版)」として書籍化され新たなるステージを迎えました。


●夢、今後の目標―
「ソフリエ(家庭参画促進)」から「IQNOH(社会参画促進)」へ。
「次世代環境育成ランキング」から「男女共同参画社会の創生」を目指す‼

現役世代が厳しい労働・経済・生活環境にいる中、時間的に余裕のある中高年が次世代をサポートすることで、少子化・低成長・社会の停滞感などの社会的問題を少しでも改善することを願っています。祖父世代の「家庭参画」促進が「ソフリエ」なら、次の段階である「社会参画」促進を「IQNOH教室」で図りたいと考えています。


「IQNOH」は10歳までに成長が進むとされる「感性(大脳辺縁系が司る)」の鍛錬が、今の教育では見過ごされていることから開発された「感性教育プログラム」です。例えば小学校の「放課後クラブ」で、週一回程度、近隣の祖父母が師範となって実施する遊びを中心にしたプログラムのことです。完全パッケージ化されているのため、教育経験がなくても、誰でも師範になれるのです。「IQNOH」の普及がこれからの目標です。


またNPOのシンクタンク機能の活動も重要と考えています。2005年から開始された自治体毎に「次世代育成行動計画」の策定が義務付けされましたが、多くの自治体で雛形の丸写しやコンサル丸投げの行動計画が目立ったのです。そこで市民による健全な監視役として、各自治体の環境評価を行うことで、行政当局者の動機づけと一般市民の意識向上を図る目的でスタートしたのが「次世代環境育成ランキング」です。また2007年からは独自の評価指標による「次世代育成行動計画進捗度ランキング」の発表も開始しました。これらの地道な活動が少しでも、次世代育成の環境改善のお役に立てれば幸いです。


事務所も専従者もない、全国に展開したネット上のバーチャル組織であり、定例会合は事務的な課題をこなすだけです。こんな緩やかなネットワークを支えるのが「男女共同参画」という理念で、この理念だけがメンバーの求心力になっています。多民族国家である米国が、「自由」という理念だけで、国家として機能しているのと同じだと考えています。したがって当NPO組織の将来の夢・目標は、「男女共同参画社会の創生」なのです。


▼古久保俊嗣さんの生涯の目標

生涯の目標は「国際シナジーの創出」。10社に及ぶ国際合弁企業の経営立直しを経験しましたが、その中で、国際シナジーがいかに難しいかを実感しています。人類の歴史を見れば、文明文化の衝突によってこそ、文明文化の発展が遂げられています。多様化(ダイバーシティー)が改めて注目されていて、ライフワークとして取り組んで参ります。   


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